過払い金請求のデメリット 知っておくべき活用法

今話題の過払い金請求にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。デメリットが大きすぎるなら、回収手続きを躊躇する人が出てくるはずです。ここでは過払い金請求をする大きなメリットと注意点について説明しています。債務整理以外の借金解決法として、過払い金請求の活用をおすすめします。

信用情報機関に載ってしまう

過払い金請求をすると、信用情報機関に登録されるケースがあります。これは返済中のローンが対象となり、すでに完済している場合は対象外です。ただし社内ブラックの状態になるため、過払い金請求をした会社から再び借りることはできなくなります。

返済中に過払い金請求をする場合

返しても返しても減らない借金は生活を圧迫し、家計をマイナスにしてしまいます。生活費の借入をするにはキャッシングが適しており、多目的に利用できるのが特徴です。カードがあればコンビニや提携ATMで利用できるので便利ですが、便利ゆえに借りすぎ・使いすぎのリスクがあります。少額の借入であっても、毎月借りていればあっという間に数十万円以上の借金になります。返しても減らない借金があるときは、過払い金請求を検討してみるのも手です。返済中・完済中を問わずに手続きが可能で、過払い金の分だけ借金を減額できます。

ただし返済中のローンに対して過払い金請求をすると、信用情報機関に履歴が残ります。ブラックリストに登録されますので、債権者からは今後の借入ができなくなるでしょう。また新しい借入先からも借りられませんので、現金生活を余儀なくされます。もし借金をすべて相殺できた場合でも、一時的にブラックになる点は把握しておく必要があります。ブラックに登録されない条件は、すでに完済後のローンに対して過払い金請求をする場合です。過去に高金利で借入しており、完済してしばらく経過するローンなどは過払い金が発生しているかもしれません。

同社からの借入は不可になる

正当な権利である過払い金請求ですが、ひとたび手続きをしてしまうと同社からの借入はできなくなります。いわゆる社内ブラックの状況になるので、実質的に契約解除になるわけです。法律に則った手続きをしているに過ぎませんが、金融機関からは要注意人物と判断されるのです。たとえ過払い金請求でローンを完済しても社内ブラックになりますから、返還請求後に借金をする場合は他社に申し込みしてください。

返済中の借金に対して過払い金請求をすれば、信用情報機関に載ります。すると5年程度情報が登録されるため、一切のローンの利用はできません。キャッシングやクレジットカードの利用は不可となるので、カード生活から脱却する必要があります。ブラックになっている状態は、他社にも確実にバレます。審査を受けるときに嘘をついても、金融機関は信用情報機関に情報開示請求をするのです。それにより利用履歴や延滞履歴、債務整理の情報などが判明します。ブラックになってから5年経過すれば、再びローンの契約ができるようになります。ただし過払い金請求をした会社の場合は、社内ブラックに載っている可能性が高いので、審査を受けるのは避けるのが得策です。

自分で回収するのは極めて難しい

過払い金は支払う必要のないお金であり、回収する権利を有しています。しかし債権者が簡単に返還することは少なく、自分で交渉してもトラブルの原因になりやすいです。弁護士などの専門家に依頼すれば、過払い金をスムーズに回収してくれます。交渉力が強い弁護士に依頼すれば満額の回収も可能です。

自力で手続きするのは困難

自力で過払い金を全額回収できれば、弁護士費用を用意する必要はありません。しかし現実は非常に困難であり、第一のハードルが利息の引き直し計算となります。ネット上には無料診断できるツールがありますが、詳細を算出するには適していません。概算は把握できますが、詳細を把握しなければ債権者に過払い金請求ができないのです。仮に詳細を算出したとしても、今度は債権者と和解交渉をするハードルが待っています。過払い金回収は当然の権利ではありますが、スムーズに回収するのは相当に難しいです。何より債権者は返還したくないのが本音ですから、和解交渉には乗り気ではありません。

相手は高圧的な対応をしてくるケースが多く、そのまま言いくるめられる人が目立ちます。また返還に応じたとしても、極端に少ない金額を提示してくることがあります。少額しか回収できないのなら、時間と労力をかけて自力で手続きするメリットはないでしょう。ほかにも過払い金請求をしている事実を、家族に知られやすい問題があります。債権者と郵送書類でやり取りするため、家族に怪しまれやすいのです。こうしたデメリットを考慮するなら、やはりプロに任せるのが得策でしょう。

プロに任せれば回収はスムーズ

自分で手続きするには非常にハードルが高い過払い金請求ですが、弁護士や司法書士などのプロに任せれば非常にスムーズです。債務整理のプロ弁護士は数多くの実績があり、債権者に対して有利に交渉ができます。交渉で大切なのは経験と知識であり、知識が豊富にある側が勝利するのです。債権者側の本音は過払い金を1円も返還したくないことですから、当然ながら抵抗してくるでしょう。とても素人が太刀打ちできる問題ではないので、法律のプロである弁護士に任せる必要があるのです。弁護士が過払い金請求をすれば、満額を回収できる可能性が高くなります。

過払い金請求には確かに費用が発生しますが、これは決して高くはありません。たとえ債権者1件につき10万円の費用を支払ったとしても、50万円の回収ができればプラス40万円となります。過払い金請求のCMが積極的に放映されるようになり、返還請求をする人は急増しました。それにより専門家同士の料金競争が激化し、費用は安くなってきています。さらに法律事務所の中には、相談料・着手金をゼロ円にしているところもあります。借金返済に苦労している人はもちろん、お金がない人も過払い金請求をする必要性は大きいのです。

過払い金請求をする前の確認事項

過払い金は無条件で回収できるわけではありませんので、回収できる条件を把握しておく必要があります。過払い金の回収ができない状況は、利息制限法の範囲内で借金をしていた、貸金業者が倒産してしまった、などに該当する場合です。また時効を迎えても回収不能になるので、過去に消費者金融から借りていた人は急いでください。

過払い金請求ができない事例

出資法の上限利率が利息制限法のそれと同レベルになったのは2006年12月のことです。それに伴って2007年には多くの貸金業者が設定金利を下げたのです。グレーゾーン金利が廃止になり、ローンの最高利率は20.0%になりました。それゆえ2007年より後にローン契約をした人は、利息制限法の範囲内で借りている可能性が高いです。過払い金は無条件で発生するものではなく、グレーゾーンで借りていた場合のみ対象となります。銀行ローンに過払い金が発生していない理由は、利息制限法の上限利率を厳守して融資しているためです。

ほかにも貸金業者が倒産してしまい、過払い金を回収できなくなる問題があります。過払い金請求のテレビCMでは、すぐに手続きするように促しているでしょう。この理由は債権者が倒産すると、回収が極めて困難になるためです。現在は問題なく運営していても、数年後のことは誰にもわかりません。だからこそ運営をしている段階で返還請求をし、回収する必要があるのです。また貸金業者の余力がなくなれば、満額の回収が難しくなってきます。いずれにしても過払い金の返還請求は、今すぐに着手するのが好ましいです。

時効よりも前に回収をすること

今は面倒だから暇になったら過払い金を請求しようと考えている人はいるでしょう。しかしタイミングを逃したことで、1円も回収できなくなるケースがあるのです。過払い金は債務の返済を完了し、それから10年後に時効を迎えてしまいます。時効になると回収する手立てはなくなり、弁護士や司法書士に依頼しても回収は不可能です。例えば今現在なら150万円を回収できる状態にあるとしても、来年になって時効を迎えれば過払い金の請求権が消滅します。債権者は過払い金に関する情報を債務者に知らせることは絶対にありません。

たとえ借金を超える過払い金が発生していたとしても、そのことは無視しながら借金の催促をしてきます。債権者は都合の悪いことを隠したいと考えているのです。かなり昔に消費者金融から借りていた人は、過去の利用明細を調べてみましょう。まずは何%で借入したか確認し、20.0%を超えているなら弁護士に相談してみるのが得策です。もし過払い金が発生していなくても、相談すること自体にデメリットはありません。ほとんどの法律事務所は相談料を無料にしており、相談だけならお金はかからないのです。

過払い金の悩みは弁護士が解決

複雑な手続きとなる過払い金請求は、専門家に任せるのがおすすめです。全額回収できる可能性が高く、結果的に任せたほうが依頼者にとってお得になります。過払い金請求を任せるべき弁護士は、債務整理の経験が豊富にある人を選びましょう。

弁護士に任せるのが王道です

過払い金が発生しているかどうか確かめたい、過去にグレーゾーンで借りていたので過払い金請求をしたい、といった人は弁護士に任せましょう。自分で挑戦してうまくいくのであれば、弁護士がいる意味がありません。ほとんどの人は専門家に任せている現実があり、それはスムーズかつ高額の回収ができるからです。自分で挑戦して20%の過払い金請求を回収するより、弁護士に任せて100%の回収をしたほうがずっとお得です。費用を超えるリターンを期待できますので、依頼する価値は十分にあります。

専門家は債権者との交渉に慣れており、満額を回収する方向で交渉していきます。もちろん債権者に余力がない状態だと満額回収は困難ですが、十分な余力があるのに出し渋ってくるケースは少なくありません。弁護士は債権者別の性質を熟知しており、交渉の仕方を変えながら対応しています。すべての債権者がスムーズに過払いを返還するわけではなく、徹底抗戦をしてくる相手もいるのです。また回収にかかる期間も業者により変わってくるなど、素人の人が想像している以上に手続きや交渉は複雑です。よりよい結果を期待する人は、必ず専門家に依頼をしましょう。

債務整理に強い弁護士を選ぶ

過払い金請求を依頼する弁護士選びで迷っている人は多いです。弁護士なら誰に任せても同じと考えている人もいますが、誰でもよいわけではありません。債務整理の経験が豊富にある人を選ぶのがベストですから、法律事務所の公式サイトで得意分野を把握しておきましょう。事務所によって力を入れている案件が変わってきますので、ここはよく確認してください。離婚問題や遺産相続の解決事例が豊富にあっても、借金問題の経験は少ないという事務所は多いです。弁護士は法律のプロですが、オールマイティではありません。得意分野を持っている弁護士は、苦手分野もあると考えてよいです。

過払い金請求は債務整理の手続きと並行されることが多いです。債務整理の実績が多ければ、過払い金請求の解決事例も多いと言えます。借金問題の実績豊富なプロは、債権者にとって驚異となります。名前の売れている弁護士であるほど、債権者は抵抗せず過払い金を全額返還することが多いです。債権者は負けるとわかっている交渉に対して、時間と労力を使うのを避けるためです。法律事務所の公式サイトを見るときは、解決件数を調べておくとよいでしょう。

まとめ

グレーゾーン金利による払いすぎた利息を回収する手続きが過払い金請求です。弁護士を通して回収手続きをすれば、満額を回収できる可能性が高くなります。過払い金請求には一定のデメリットがありますが、お金を回収できるメリットと比較すれば小さなものです。

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